〔NY外為〕円、143円台後半(20日) 2024年09月21日 06時22分

 【ニューヨーク時事】週末20日のニューヨーク外国為替市場では日銀が追加利上げに慎重だとの見方を背景に、海外市場からの円安・ドル高地合いが継続し、円相場は1ドル=143円台後半に下落した。午後5時現在は143円87~97銭と、前日同時刻(142円57~67銭)比1円30銭の大幅な円安・ドル高。
 日銀は20日の金融政策決定会合で、大方の予想通り、政策金利である短期金利の誘導目標を現状の「0.25%程度」に据え置くことを決めた。ただ、植田和男日銀総裁は会合後の記者会見で「政策判断に当たって時間的な余裕はある」と述べ、追加利上げを急がない考えを強調した。植田総裁のハト派寄りの発言を受け、海外市場では円売り・ドル買いが加速。この日は売り買いのきっかけとなる目立った材料がなく、ニューヨーク市場に入ってからも大幅な円安・ドル高の流れが続いた。
 米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は20日、CNBCテレビのインタビューで指標が予想通りなら年内2会合では0.25%ずつの連続利下げが見込まれ、指標次第では0.5%引き下げもあり得るとの見方を明らかにした。一方で、FRBのボウマン理事は20日発表した声明で金融緩和プロセスを「より小幅とすることが望ましい行動だった」との見解を表明したが、特に材料視されなかった。ボウマン理事は、0.50%の利下げが決まった連邦公開市場委員会(FOMC)で、ただ一人0.25%の利下げを主張していた。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1158~1168ドル(前日午後5時は1.1156~1166ドル)、対円では同160円59~69銭(同159円07~17銭)と、1円52銭の大幅な円安・ユーロ高。

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