「副大統領候補」争い過熱=トランプ氏へ忠誠競う―米共和党 2024年05月14日 14時31分

米共和党で副大統領候補の座を争う(左から)ノースダコタ州のバーガム知事、スコット上院議員、バンス上院議員、サウスダコタ州のノーム知事(AFP時事)
米共和党で副大統領候補の座を争う(左から)ノースダコタ州のバーガム知事、スコット上院議員、バンス上院議員、サウスダコタ州のノーム知事(AFP時事)

 【ワシントン時事】米共和党で、トランプ前大統領の伴走者となる副大統領候補の座を巡る争いが過熱している。候補に挙がる面々は、不倫口止め料事件で出廷するトランプ氏を応援しようと裁判所まで駆け付けたり、11月の大統領選でトランプ氏の勝利以外は受け入れない姿勢を示したりと、なりふり構わず「忠誠」を競っている。
 候補の1人とされるバンス上院議員(39)は13日、トランプ氏の公判が行われたニューヨーク地裁に姿を見せ、「この裁判の目的は精神的拷問だ」と訴えた。公判関係者への攻撃的発言を禁じられたトランプ氏に代わり、証人や判事をおとしめる発信を重ねた。
 スコット上院議員(58)は5日のNBCテレビで、勝者が誰であれ大統領選の結果を認めるかとの質問に「次期大統領はトランプ氏だ」とのみ回答。ノースダコタ州のバーガム知事(67)もCNNテレビでトランプ氏が負けた場合に再び暴動が起きる可能性を問われたが、明確な返答を避けた。
 奇抜な発言で目立とうとしたのはサウスダコタ州のノーム知事(52)。「不快な仕事もできる」と証明するため、暴れた飼い犬を撃ち殺した逸話を自伝で披露したが、各方面から非難が殺到。かえって党内の評価を落とした。
 一方、共和党穏健派や無党派層の支持を得るヘイリー元国連大使(52)の起用も取り沙汰されたが、トランプ氏は11日、SNSで「ヘイリーは候補として検討していない」と否定している。
 トランプ氏自身は、意中の副大統領候補を示唆する発言は控えている。7月15日から始まる党全国大会までに発表するとみられ、候補者たちのアピール合戦はしばらく続きそうだ。 

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