米サウジ、対米投資と経済協力拡大で合意=21兆円の米製武器購入―トランプ氏、中東歴訪開始 2025年05月13日 19時48分

13日、サウジアラビアの首都リヤドに到着したトランプ米大統領(左)を出迎えるムハンマド皇太子(中央)(AFP時事)
13日、サウジアラビアの首都リヤドに到着したトランプ米大統領(左)を出迎えるムハンマド皇太子(中央)(AFP時事)

 【リヤド時事】トランプ米大統領は13日、サウジアラビアの首都リヤドに到着した。第2次政権発足後、初の本格外遊となる中東歴訪の最初の訪問国で事実上の最高権力者、ムハンマド皇太子と会談。両者は「戦略的経済パートナーシップ協定」に署名し、対米投資や貿易、経済面での協力拡大で合意した。
 米側の発表によれば、サウジは1420億ドル(約21兆円)相当の米国製武器の購入に同意。サウジはまた、米国内の人工知能(AI)のデータセンターなどに200億ドル(約3兆円)を投資する。対米投資計画の総額は6000億ドル(約89兆円)に上るが、どこまで実現するかは不透明だ。
 トランプ氏のサウジ訪問は2017年以来。1期目初の外遊先だった。今回の中東歴訪ではサウジのほか、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)を訪れる予定だ。
 トランプ氏は13日午前に大統領専用機でリヤドの空港に到着。タラップ下で出迎えた皇太子に笑顔を見せて握手を交わすと、会話をしながら空港内の貴賓室へと移動し、親密さを印象付けた。
 トランプ氏は同日午後、リヤド市内の宮殿で皇太子と会談。冒頭で記者団に対し、「互いのことをよく知っており、非常に気に入っている」と皇太子との良好な関係を誇示した。
 会談では対米投資や経済協力の拡大に加え、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ情勢、トランプ政権が対話路線にシフトしたイラン核問題、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の動向などを協議したもようだ。
 トランプ氏は会談後、リヤド市内で開かれている米サウジの投資フォーラムに出席。トランプ氏に先立ち、フォーラムに出席したベセント財務長官は「米国は規制緩和などによってインフレなき力強い成長の時代に向けて準備を整えている」と強調し、対米投資を呼び掛けた。 

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13日、リヤドの宮殿で、言葉を交わすトランプ米大統領(左)とサウジアラビアのムハンマド皇太子(AFP時事)
13日、リヤドの宮殿で、言葉を交わすトランプ米大統領(左)とサウジアラビアのムハンマド皇太子(AFP時事)

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