防衛費「5%」を協議=妥協点探る、独仏は支持の構え―NATO外相会合 2025年05月15日 19時42分

【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)の非公式外相会合が15日、トルコ南部アンタルヤで2日目の討議を行い閉幕した。トランプ米大統領が加盟国に対し、防衛費を国内総生産(GDP)比5%に引き上げるよう迫る中、各国は現実的な妥協点を見いだし、6月にオランダ・ハーグで開く首脳会議での合意につなげる狙いだ。
AFP通信によると、NATOのルッテ事務総長は、2032年までに防衛費を段階的にGDP比3.5%へ引き上げる一方、1.5%分を軍事車両が通行可能な道路や橋のインフラ整備など、広義の安全保障分野に充てる「妥協案」を提示。トランプ氏に政治的成果を与えつつ、加盟国の財政負担に配慮する内容となっている。
現時点で5%の水準に達している加盟国はない。ドイツやフランスはこの提案に前向きな姿勢を見せており、米国も支持しているとされる。