豪当局、グーグルに罰金53億円=携帯電話で検索設定独占 2025年08月18日 15時21分

米IT大手グーグルのロゴマーク(EPA時事)
米IT大手グーグルのロゴマーク(EPA時事)

 【シドニー時事】オーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)は18日、米IT大手のグーグルが豪州の携帯電話会社との間で、グーグルの検索エンジンを独占的に設定させる契約を結んでいたとして、独禁法違反で罰金5500万豪ドル(約53億円)を科す方針を決め、連邦裁判所に提訴した。グーグル側は違反を認めており、判決後に罰金を納付する方針。
 ACCCによると、グーグルは2019年から21年にかけ、携帯電話大手のテルストラとオプタスが販売した基本ソフト(OS)「アンドロイド」端末の初期設定で、グーグルの検索エンジンのみの搭載を認め、競合他社を排除させた。その見返りとして、グーグルは検索広告収入の一部を携帯電話2社にキックバックの形で支払っていた。
 ACCCは「競争を阻害する行為だった。今後は数百万人の消費者が検索の選択肢を得られるようになる」と強調。グーグルは「ACCCの懸念を解決できた。携帯電話会社に設定の柔軟性を認めていく」と表明した。 

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