3日に軍事パレード=プーチン氏、正恩氏ら出席―中国 2025年09月02日 17時25分

【北京時事】中国・北京で3日、「抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年」の軍事パレードや記念行事が開催される。習近平国家主席(中央軍事委員会主席)が閲兵し、ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記らが出席する。習政権は「戦勝国」の立場を国際的にアピールし、国威発揚を図る構えだ。
正恩氏が各国首脳が集まる場に出席するのは初めて。中国やロシアと足並みをそろえ、戦勝を祝う形となる。
習政権は、先立って天津市で開いた「上海協力機構(SCO)」首脳会議メンバーの首脳らもパレードに招待。習氏は2日、各国首脳と個別会談を行うなど「戦勝外交」を展開している。
一連の行事には、25カ国首脳の参列が予定されている。インドネシアのプラボウォ大統領は反政府デモ対応のため訪中を取りやめ、中国政府によると、スギオノ外相が代理出席する。
軍事パレードでは最新の国産兵器が公開される予定だ。習政権は「世界一流の軍隊建設」を目指しており、ステルス戦闘機や無人兵器、極超音速兵器や対ドローン兵器などを展示するもようだ。
当局による反日宣伝キャンペーンも活発化している。夏以降、南京事件を題材にした映画などが相次いで封切りとなったほか、国営メディアは戦争関連の番組を連日放映している。
北京市内は厳重な警備体制が敷かれ、公安当局は外国人記者に対する行動監視を強化。行事終了まで市中心部の交通も封鎖される予定で、市民生活に影響が出ている。
中国は、日本が降伏文書に調印した翌日の9月3日を戦勝記念日としている。北京での軍事パレードは、建国70年の2019年以来で、戦勝記念としては10年ぶり。習政権の3期目発足後は初となる。