NATO第4条で緊急会合=総長「無謀で危険な行動」 2025年09月10日 22時40分

北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長=4日、プラハ(EPA時事)
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長=4日、プラハ(EPA時事)

 【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は10日、ロシアのドローンがポーランド領空を侵犯したことを受け、NATO条約第4条に基づき、最高意思決定機関の北大西洋理事会が緊急会合を開いたと明らかにした。ルッテ氏は「意図的か否かを問わず、無謀で危険な行動だ」とロシアを非難し、加盟国がポーランドへの連帯を表明したと説明した。
 第4条は、加盟国が自国の安全や領土保全が脅かされていると判断した場合、協議を開くことができると定めている。
 ルッテ氏によると、ポーランドのF16戦闘機やオランダのF35戦闘機、イタリアの早期警戒管制機(AWACS)、ドイツの地対空ミサイル「パトリオット」などが展開された。米紙ニューヨーク・タイムズによると、NATOの戦闘機が加盟国領空で敵対目標と交戦したのは史上初めてという。同氏は「迅速かつ的確な対応で、NATOの領空防衛能力を示した」と評価。「同盟国は領土の隅々まで守り抜く決意だ」と強調した。 

海外経済ニュース