米中国防相がオンライン会談=台湾、南シナ海で平行線か―意思疎通継続は確認 2025年09月10日 21時07分

ヘグセス米国防長官(左)と中国の董軍国防相(AFP時事)
ヘグセス米国防長官(左)と中国の董軍国防相(AFP時事)

 【ワシントン、北京時事】ヘグセス米国防長官と中国の董軍国防相は9日、オンラインで会談した。米中両政府が10日発表した。中国が台湾海峡や東・南シナ海で覇権主義的な行動を繰り返す中、不測の衝突回避に向けた意思疎通の重要性を確認した。
 第2次トランプ米政権発足後、両国防相の会談は初めて。両者は会談で互いの主張を譲らなかったもようだが、今後の協議継続では合意した。ルビオ国務長官も10日、中国の王毅共産党政治局員兼外相と電話会談し、対話の重要性を訴えた。
 米国防総省によると、ヘグセス氏は会談で「中国との紛争を望んでおらず、中国の体制転換や締め付けも追求していない」と強調した。ただ、「同時に、米国は優先地域であるアジア太平洋に重要な国益を有しており、断固としてそれらを守り抜く」とも訴えた。
 一方、中国国防省によると、董氏は「安定した両軍関係」の重要性を指摘した上で「互いの核心的利益を尊重すべきだ」と主張。米国が台湾への武器提供を続けていることを念頭に「(台湾)独立の援助」を図っても必ず失敗すると述べた。南シナ海を巡っては、「域外の国が意図的に状況をかく乱する」行為への断固反対を表明した。 

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