麻薬密輸、不法移民で緊密協力=対策実施状況を点検―米・メキシコ 2025年09月04日 05時44分
【サンパウロ時事】ルビオ米国務長官は3日、訪問先のメキシコでシェインバウム同国大統領と会談した。終了後に発表された両国の共同声明によると、麻薬密輸や不法移民流入などの分野で緊密に協力する方針を確認した。両国は自国で取り組む対策の実施状況を相互に点検する「ハイレベルグループ」を設置した。
トランプ米大統領は1月の就任後、国内でまん延する合成麻薬フェンタニルの密輸や不法移民に厳しい姿勢で対処。メキシコには、対策が不十分として3月から25%の関税を課している。
ハイレベルグループは定期的に会合を開く。共同声明は、2国間の協力が「相互主義、主権の尊重、領土の保全という原則に基づく」と指摘。ルビオ氏は会談後の記者会見で「米・メキシコ関係の歴史で最も緊密な協力だ」と強調した。米側によると、ルビオ氏は会談で、トランプ政権の発足後に不法移民の流入が歴史的な水準に低下したとして、メキシコ側の協力に謝意を表明した。