2200億円支払いで和解=AI学習著作権訴訟―米新興企業 2025年09月06日 10時52分
【シリコンバレー時事】生成AI(人工知能)の学習に著書が無断で利用されたとして作家らが2024年8月に起こした訴訟で、被告の米新興企業アンソロピックが15億ドル(約2200億円)を支払う条件で和解に同意したことが5日、分かった。西部カリフォルニア州の連邦地裁に提出された書類で判明した。
原告側の弁護士は、AI時代の画期的な和解だとした上で「これまでのあらゆる著作権侵害での賠償を上回る」とコメントした。AIによる無断学習を巡る訴訟は各国で相次いでおり、今回の和解が他の訴訟に影響を与える可能性もある。
裁判を巡っては、同地裁が6月、アンソロピックが合法的に購入した書籍を無断で学習に利用したことは「フェアユース(公正利用)」に当たり、著作権侵害ではないと判断。一方で、同社が違法アップロードされた700万冊超の「海賊版」書籍を学習したのは著作権侵害だとして、損害賠償に関する審理が進められる予定だった。