イラン関係・識者談話 2024年04月19日 18時32分

田中浩一郎・慶応大教授(本人提供)
田中浩一郎・慶応大教授(本人提供)

 ◇衝突激化は回避か
 田中浩一郎・慶応大教授の話 イラン側の被害の全容は明らかになっていないが、イランは今回のイスラエルからの攻撃について「大規模ではない」などと主張し、重要視しない姿勢を見せている。甚大な被害が出ていなければ、イランは再報復が必要ない程度の攻撃だったと判断し、衝突激化は避けられるだろう。
 今回のイスラエルの攻撃は、13~14日のイランからの攻撃に対する報復であることは間違いない。イスラエル側は早朝に仕掛けることで、イランと同様に一般市民の巻き添え被害を減らす狙いがあった。一方、攻撃されたとみられる中部イスファハンには核関連施設があり、そこも攻撃できるという警告を込めている。
 被害が少なければ、今後のイラン側の反撃として代理勢力を使った動きが考えられる。直接イスラエルに攻撃を仕掛ける可能性は低いのではないか。
 イスラエルの後ろ盾である米国は反撃しないよう自制を求めていたものの、今回程度の攻撃であれば、自衛権の行使として容認すると想定される。 

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