パレスチナ加盟を支持=決議採択、日本など143カ国賛成―国連総会 2024年05月11日 00時33分
【ニューヨーク時事】国連総会(193カ国)は10日、緊急特別会合を開き、パレスチナの国連加盟を支持し、安全保障理事会に再検討を求める決議を日仏中ロなど143カ国の賛成多数で採択した。総会決議に法的拘束力はないが、国際社会の総意として政治的な重みを持つ。
反対はイスラエルや米国など9カ国にとどまり、英独伊など25カ国が棄権。パレスチナ自治政府のアッバス議長はメディアを通じた声明で「対イスラエルで世界が結束した」と採択を歓迎した。
パレスチナは現在、投票権を持たない「オブザーバー国家」として活動。正式な加盟国となるには安保理が勧告を出す必要があるが、イスラエルの後ろ盾の米国が4月、安保理で加盟勧告決議案に拒否権を行使した。
これを受け、アラブ諸国を代表してアラブ首長国連邦(UAE)が今回の総会決議案を提出。パレスチナが国連憲章の定める加盟資格を有するとして「加盟が認められるべきだ」と明記し、安保理に対し「好意的に再検討」するよう勧告した。