対話通じた政治解決を=ハムドク前首相、復興に日本の関与期待―スーダン紛争 2024年07月07日 06時30分

6日、エジプト・カイロ郊外の新行政首都で取材に応じるスーダンのハムドク前首相
6日、エジプト・カイロ郊外の新行政首都で取材に応じるスーダンのハムドク前首相

 【カイロ時事】アフリカ北東部スーダンのハムドク前首相は6日、泥沼化した正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘に関し、「両者は軍事的解決ができると信じているが、あり得ない」と述べ、対話を通じた政治解決が必要だと訴えた。また、日本の戦後復興への関与に期待を寄せた。
 エジプト政府は同日、カイロ郊外の新行政首都で、対立するスーダンの政治勢力や国際機関が紛争解決を模索する会議を開催。同会議に出席したハムドク氏が時事通信などの取材に応じた。
 スーダンは2021年のクーデター後、民政移管に向かっていたが、RSFの軍への統合を巡り両者が対立。昨年4月に軍事衝突した。国連などによると、確認できただけで約1万6000人が死亡し、約1200万人が国内外で避難民となった。
 米国やサウジアラビアなど国際社会が調停を試みたが、戦闘終結の糸口は見えないまま。ハムドク氏は、「物事は複雑だ。(停戦に向け)忍耐強く取り組む必要がある」と語った。
 一方、「戦争はいつか終わる」と述べ、紛争で破壊されたインフラや農業部門の再興に、日本の官民の協力を求めた。 

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