欧州首脳に「戦勝計画」提示=来年の和平に意欲―ウクライナ大統領 2024年10月12日 00時02分

11日、ベルリンで握手を交わすドイツのショルツ首相(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AFP時事)
11日、ベルリンで握手を交わすドイツのショルツ首相(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AFP時事)

 【ベルリン時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、ベルリンでドイツのショルツ首相と会談した。10日には英仏伊3カ国を電撃訪問。各国首脳にロシアの侵攻に対抗するための支援強化を求め、「戦勝計画」を伝えて回っている。支援国の間で早期停戦を求める声が高まる中、強い立場で交渉に臨めるよう和平議論の主導権を握りたい考えだ。
 ゼレンスキー氏はショルツ氏との共同記者発表で、和平について「来年の実現が望ましい」との見解を示しつつ、「こうした侵略が二度と起こらないようどう保証するか」が重要だと述べた。ショルツ氏は「ロシアに強要された和平は受け入れない」とウクライナに寄り添う姿勢を強調した。
 ゼレンスキー氏は11日、バチカンでフランシスコ・ローマ教皇とも面会し、和平に関して意見を交わした。イタリアのメローニ首相との10日の会談では、「大事なのは、誠実な外交を実現するための公正な環境をつくり、ウクライナの立場を強めることだ」と訴えた。
 ゼレンスキー氏は9月に訪米し、バイデン米大統領に同様の計画を伝達済み。近く開催を目指す「平和サミット」で、主要議題に据える方針だ。 

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