尹前大統領が出頭=特別検察官、内乱事件で捜査―韓国 2025年06月28日 11時54分

【ソウル時事】韓国の尹錫悦前大統領は28日、ソウル高検の庁舎に出頭し、昨年12月の「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を捜査する特別検察官の任意の聴取に応じた。尹氏が捜査当局の聴取を受けるのは高官犯罪捜査庁(高捜庁)に拘束、逮捕された1月以来。
尹氏は報道陣の質問には答えず、玄関から庁舎に入った。尹氏側は報道陣に公開されない地下駐車場からの入館を求めたが、認められなかった。
尹氏は1月に現職大統領として初めて内乱罪で起訴された。内乱事件の公判は既に始まっているが、李在明政権発足直後の今月5日、与党「共に民主党」の主導で国会が政府から独立した特別検察官に改めて捜査させる法案を可決。李大統領が特別検察官を任命し、内乱事件に関連する職権乱用などの疑いも含め、広範囲な捜査が始まった。
韓国メディアによると、特別検察官は28日午前の聴取で、尹氏が1月、高捜庁による自身の拘束令状執行を妨害するよう大統領警護庁に指示した特殊公務執行妨害などの容疑に関して追及した。戒厳直前の閣議の状況や北朝鮮からの攻撃を誘発しようとした外患誘致の疑いに関する取り調べも行うとみられる。
特別検察官は、24日に特殊公務執行妨害などの容疑で尹氏の拘束令状を申請したが、裁判所が25日に棄却していた。
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