タクシン氏、判決に動揺せず=前首相ら家族と出廷―タイ 2025年09月09日 16時32分

【バンコク時事】「被告人を禁錮1年とする」。タイの首都バンコクにある最高裁判所の法廷で9日、裁判官が判決を読み上げると、タクシン元首相(76)は動揺を見せず淡々とした様子だった。近くには次女のペートンタン前首相ら家族が座っていた。
タクシン氏は9日午前9時25分(日本時間同11時25分)ごろ、高級車で最高裁に到着。背広に黄色のネクタイを着用し、詰めかけた支持者らにあいさつした後、庁舎に入った。支持者からは「タクシン、タクシン」とコールが上がった。
裁判は約1時間で閉廷。タクシン氏はペートンタン氏や刑務所職員らと言葉を交わした後、収監に向けてネクタイとジャケットを脱いだ。ペートンタン氏は庁舎外で待つ報道陣に対し、「収監という試練に直面しているが、家族を含め精神的には大丈夫だ。ただ、父の健康状態は心配している」とやつれた表情で話した。
支持者の女性ナーさん(63)は「タクシン氏は貧しい人々の生活を考えてきた。(タクシン派の)タイ貢献党が滅びることはない」と訴えた。