ロシア「影の船団」、乗組員拘束=北欧の不審ドローン関与も―仏 2025年10月02日 07時11分

1日、フランス西部サンナゼール沖に停泊するロシアの「影の船団」の一隻とされる石油タンカー(AFP時事)
1日、フランス西部サンナゼール沖に停泊するロシアの「影の船団」の一隻とされる石油タンカー(AFP時事)

 【パリ時事】フランス海軍は1日、西部サンナゼール沖で、北欧デンマークに不審なドローンが飛来した問題への関与が疑われている石油タンカーの臨検を行い、船長を名乗る乗組員ら2人が拘束された。AFP通信が報じた。欧米の対ロシア制裁を回避して同国産原油を輸送する「影の船団」の一隻とされ、捜査当局が調べを進める。
 タンカーは西アフリカ・ベナン船籍の「ボラカイ」号とも、「プシュパ」号とも伝えられる。9月20日にインドに向けてロシアを出港し、デンマーク上空を複数のドローンが飛行した同22日ごろはデンマーク沖を航行。同27日に仏海軍の臨検を一度受け、その後は仏西部沖にとどまっている。
 仏検察は今月1日、乗組員が「船籍を証明できず、指示に従わなかった」として捜査を開始。タンカーは欧州連合(EU)と英国の制裁対象で、これまでに船名や船籍が何度も変えられている。
 ロイター通信によれば、ロシアはデンマーク上空のドローンについて関与を否定した。 

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