米政権、西部オレゴンにカリフォルニア州兵派遣=地裁が差し止め 2025年10月06日 11時13分

移民税関捜査局(ICE)の施設に集まり抗議する人々=4日、米西部オレゴン州ポートランド(AFP時事)
移民税関捜査局(ICE)の施設に集まり抗議する人々=4日、米西部オレゴン州ポートランド(AFP時事)

 【シリコンバレー時事】米国防総省は5日、西部カリフォルニア州ロサンゼルスに展開している同州の州兵約200人を西部オレゴン州ポートランドに派遣すると発表した。ロイター通信が報じた。これに対しオレゴン州の連邦地裁は直後に、カリフォルニア州を含め他州からの州兵派遣を一時差し止める決定を出した。
 トランプ政権は9月末、治安維持を口実に民主党の地盤ポートランドへのオレゴン州兵動員を発表した。しかし州連邦地裁は今月4日、州兵の動員の一時差し止めを決定。政権は代わりにカリフォルニア州兵の「転用」を目指したが、オレゴン、カリフォルニア両州などの訴えを受けた地裁に再び差し止められた。
 オレゴン州のコテック知事によれば、既にカリフォルニア州兵約100人が到着している。政権から通知はなかったといい、コテック氏は声明で「法の支配と自治権を守るために闘い続ける」と反発。カリフォルニア州のニューサム知事は「法と権力の驚くべき乱用だ」と批判し、提訴する方針を示していた。 

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