オデーサ市長の国籍剥奪=「ロシアと二重」疑惑―ウクライナ大統領 2025年10月15日 07時34分

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、黒海に面する南部の港湾都市オデーサのトゥルハノフ市長の国籍を剥奪した。情報機関の保安局(SBU)は、ロシア当局が2015年に発行したトゥルハノフ氏のパスポートとされる画像を通信アプリ「テレグラム」で公開した。
トゥルハノフ氏を巡っては、侵攻を続けるロシアの国籍をひそかに保有しているという疑惑がたびたび浮上。大統領府のウェブサイトを通じ、ウクライナ国籍剥奪の検討着手に必要な2万5000人超の署名が集まっていた。
トゥルハノフ氏は疑惑を否定した上で「最高裁や欧州人権裁判所に訴える」と反発。ロシア国籍をソ連崩壊時に自動的に付与されたり、自分から取得したりしたことはないと説明した。
ロシアとの二重国籍は禁じられており、トゥルハノフ氏は失職する公算が大きい。ゼレンスキー氏は14日夜のビデオ演説で、オデーサの軍事行政トップを任命すると述べた。