イスラエルとハマス、ガザ和平交渉で合意=第1段階、人質全員解放へ―週末にも中東訪問・トランプ氏 2025年10月09日 08時07分

【ワシントン、カイロ時事】トランプ米大統領は米東部時間8日夜(日本時間9日朝)、パレスチナ自治区ガザの戦闘を巡り、イスラエルとイスラム組織ハマスが和平案の第1段階で合意したとSNSで発表した。ハマスが拘束している人質を全員解放し、イスラエル軍がガザの一部区域から撤退。戦闘休止と人質解放が実現すれば今年1月以来となる。
トランプ氏は「強固で永続的かつ、恒久の平和に向けた第一歩として、人質全員が間もなく解放されるほか、イスラエルが合意した範囲まで部隊を撤退する」と説明。「歴史的で前例のない出来事」と表現し、交渉の仲介役を務めたカタール、エジプト、トルコに謝意を示した。
イスラエルのネタニヤフ首相も声明を出し、「イスラエルにとって素晴らしい日だ」と述べ、9日に政府として合意を承認すると発表。ハマスも合意を認めた。ガザの人質48人のうち20人が生存中とされ、トランプ氏は米FOXニュースとのインタビューで、人質が米時間13日に解放されるとの見通しを明らかにした。
トランプ氏とネタニヤフ氏は合意発表後に電話会談し、イスラエル首相府によれば、互いに「歴史的成果」を祝福した。
第1段階の合意の詳細は明らかにされていない。トランプ氏は9月29日、20項目に上る和平計画を発表し、ネタニヤフ氏と合意。仲介国を通じてハマス側に計画を提示した。計画では合意実現とともに即時停戦が成立するほか、72時間以内の人質全員の帰還や、イスラエル軍の段階的撤退などが明記されていた。
トランプ氏は8日、ホワイトハウスで記者団に対し、和平合意が「非常に近い」と述べた上で「恐らく12日に出発するだろう。11日かもしれない」と述べ、エジプト訪問を調整していると明らかにした。エジプトでは合意の調印式が開かれる見通し。
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