北極のアザラシ、絶滅危機=温暖化で海氷解ける―国際自然保護連合 2025年10月10日 17時27分

ズキンアザラシ(国際自然保護連合提供)
ズキンアザラシ(国際自然保護連合提供)

 国際自然保護連合(IUCN)は10日、絶滅の恐れがある野生生物を掲載した「レッドリスト」を更新した。うち、北極圏に生息する「ズキンアザラシ」は絶滅危惧の危険度を1段階引き上げ、上から2番目の「危機」に指定した。北極圏では地球温暖化の影響で急速に海氷が解け、アザラシの生息環境が脅かされており、絶滅のリスクを高めたという。
 ズキンアザラシは、威嚇の際に鼻を膨らませるのが特徴で、頭巾のように見えることから名付けられた。北極では他の地域と比べて4倍の速さで温暖化が進む。アザラシはホッキョクグマなど他の動物の餌になっており、IUCNは「生態系への影響が極めて大きい」としている。
 今回の更新を受け、絶滅危惧種は4万8646種となった。 

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