中国、米高関税へ報復必至=続く圧力に高まる不満 2025年10月11日 14時47分

【北京時事】中国政府は、トランプ米政権が対中関税を再び引き上げた場合、報復措置を講じる構えだ。中国では、米国が輸出規制などを使って実質的な対中圧力を強めているとの不満がくすぶっており、米国に一歩も引かない姿勢を示し続ける可能性が高い。
「自国の正当な権利と利益を守るという決意にいささかの揺らぎもない」。中国国営新華社通信によると、対米交渉を統括する何立峰副首相は9月中旬にスペインで開かれた4回目の閣僚級貿易協議で米国をこうけん制し、対中輸出規制を緩和するよう求めた。
ただ、規制見直しに向けた動きは見られない。ロイター通信によると、米国は今月上旬には輸出規制を強め、逆に中国を圧迫した。
中国政府は今月9日、レアアース(希土類)の輸出規制をさらに強めると決定。10日には独占禁止法違反の疑いで米半導体大手クアルコムに対する調査を始める方針も明らかにした。北京では「米国が中国に不満があるのと同様に、中国も米国に不満を抱えている」(外交筋)といった声が上がっている。