欧州中銀、連続利下げ=0.25%、インフレ鈍化鮮明で 2024年10月17日 22時12分
【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は17日、ユーロ圏の金融政策を議論する定例理事会を開き、政策金利を0.25%引き下げることを決めた。利下げは9月以来、2会合連続。インフレの鈍化基調が鮮明となる中、欧州経済が減速していることを踏まえ、金融引き締めの度合いを一段と緩めることが適切と判断した。
政策金利の一つで、民間銀行がECBに資金を預け入れる際に適用する中銀預入金利を3.50%から3.25%に引き下げる。
ラガルド総裁は記者会見で「インフレの鈍化は順調に進んでいる」と指摘。その上で「最近の経済指標の予想外の悪化がインフレ見通しにも影響を及ぼしている」として、景気減速に伴ってインフレ鈍化が加速する可能性に言及した。今後の利下げの時期やペースについては「データに基づき、会合ごとに決める」と述べた。
ECBは6月の会合で、2019年9月以来4年9カ月ぶりとなる利下げを決定。7月は政策金利を据え置いたが、9月に再び利下げに踏み切った。9月のユーロ圏消費者物価指数(確定値)が前年同月比1.7%上昇と、ECBが掲げる2%の伸び率目標を約3年ぶりに下回り、市場では今会合での追加利下げが確実視されていた。