緩やかに上昇 2024年11月11日 15時13分
野村証券シニア・ストラテジスト伊藤高志氏
足元は厳しいものの、下期の企業業績が回復に向かい日経平均株価は緩やかに上昇する。今年度末の日経平均は4万750円を予想するが、4万3750円程度まで上振れする可能性もある。
誰が米大統領になっても米国の政策金利は徐々に下がり、日本の金利は上がっていく。トランプ氏の返り咲きは大きな事実だが、一人でやれることは少ない。中長期的に見れば株価は金融政策や企業業績に左右される。
四半期ごとに高い増益率を達成してきた日本企業だが、夏に円安の勢いが弱まり2024年7~9月期は前年同期比でほぼ横ばいを予想。しかし上半期としては、企業が想定した為替より円安となっており業績の上積みは期待できる。
鉱工業生産指数も足元は前年同月比マイナスが多い。ただ、足を引っ張った自動車メーカーの認証不正問題による生産調整はリバウンドが望める時期に近づいており、下期は回復する。