強気相場は秋以降 2025年06月04日 14時29分

アセットマネジメントOneチーフストラテジスト浅岡均氏
 日本株は適正な水準まで回復したが、米関税政策の先行き不透明感が拭えず上値が重い。強気相場への転換は秋以降になるとみる。
 米国が各国に設定した相互関税の上乗せ部分に関する協議の期限を7月上旬に迎えるほか、8月には米中が合意した高関税の一時停止措置の期限も到来する。夏場に手掛かりが多いが、方向性が示されるか不明だ。
 米国で、関税の影響による消費と雇用の悪化を示すような経済指標が出てくるのも夏以降ではないか。実体経済に対する懸念が強まると利下げを含めて政策対応が期待できる。
 日本株にとっては、1株当たり利益(EPS)の押し下げ影響が大きい自動車関税の行方が焦点になる。
 内需系企業の業績は底堅そうだ。企業の自社株買いは引き続き株価の下支えになるだろう。一方、毎月勤労統計のうち、継続して調査する共通事業所ベースの所定内給与の伸び率鈍化が心配だ。

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