先行指数、コロナ禍以来の大幅悪化=トランプ関税を懸念―4月景気動向指数 2025年06月06日 14時18分

 内閣府が6日発表した4月の景気動向指数(2020年=100)速報値は、数カ月先の景気を示す先行指数が前月比4.2ポイント低下の103.4だった。下げ幅は新型コロナウイルスの感染拡大の影響があった20年4月以来の大きさ。トランプ米政権の関税措置を受けた消費者心理の弱さが響いた。
 先行指数は、速報値段階で反映させた9系列の経済指標のうち、消費や株価など8指標がマイナスに寄与した。乗用車の出荷も振るわず最終需要財在庫率指数も悪化した。内閣府の担当者は米関税措置について、「先行きに対する不透明感で(指数を)かなり押し下げた」(景気統計部)と述べた。
 景気の現状を示す一致指数は、0.3ポイント低下の115.5で、2カ月連続で悪化した。半導体や薄型ディスプレーの製造装置の生産・出荷が落ち込んだ。基調判断は「下げ止まりを示している」に据え置いた。 

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