トランプ関税、世界を圧迫=米経済に不況リスク 2025年04月03日 14時34分

独ハンブルクの港に停泊中のコンテナ船=2022年6月(AFP時事)
独ハンブルクの港に停泊中のコンテナ船=2022年6月(AFP時事)

 【ワシントン、ニューヨーク、ベルリン時事】トランプ米大統領が矢継ぎ早に導入した高関税政策は、世界経済成長に急ブレーキをかけそうだ。対米貿易に依存する各国の景気を悪化させるばかりか、米国もインフレ再燃によって不況に陥りかねない。
 トランプ氏が2日発表した相互関税については、「米国の実質GDP(国内総生産)を約1.0%、世界のGDPも約0.4%、それぞれ押し下げる」(邦銀エコノミスト)との試算がある。輸入コストが上がることによる物価上昇は、需要の落ち込みや企業利益の圧迫を招き、「雇用に響く」(連邦準備制度理事会=FRB=高官)。
 相互関税が想定よりも厳しいとの受け止めから、米金融市場は大きく動揺。物価高の下で不況となる「スタグフレーション」が現実味を帯びるとの不安から米長期金利は急低下した。
 3日発動の自動車関税を巡っては、欧州の自動車大国ドイツへの大打撃が必至だ。独自動車産業にとって米国は欧州連合(EU)域外で最大の輸出先。好景気が続く米国はドイツが得意とする高級車の「ドル箱」市場だった。
 ドイツ経済研究所は「米国に生産拠点がなく、販売台数の4分の1以上を北米が占める高級スポーツ車メーカーのポルシェが特に影響を受ける」とみる。大手会計事務所デロイトは関税率25%で、ドイツの米国向け自動車輸出は29%減ると見込む。
 独シンクタンク、キール世界経済研究所のシューラリック所長は2日、ワシントンでの会合で、トランプ関税により米国向け製品が域内消費に回るため「欧州ではデフレになる」と警戒感を示した。 

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