レバノン地上侵攻警告=対ヒズボラ、2000カ所空爆―イスラエル軍 2024年09月26日 05時48分
【エルサレム時事】イスラエル軍のハレビ参謀総長は25日、「部隊が敵の領内に入る作戦の準備をしている」と述べ、レバノン南部へ地上部隊を投入する可能性があると警告した。レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの攻撃能力を低下させ、脅威の排除を図るのが狙いだ。地上侵攻すればヒズボラが反発し交戦が激化するのは必至で、情勢は緊迫の度を増している。
ハレビ氏は北部で演習を視察し、「進軍してヒズボラと対峙(たいじ)し、高度に戦闘経験を積んだ部隊との戦いを見せつける」と兵士らを激励。イスラエルが戦争の目標に掲げる「北部住民の安全な帰還」を達成するため、「敵やそのインフラを決定的に破壊する」とけん制した。
ネタニヤフ首相は25日、「ヒズボラが想像しなかった打撃を与えている」と強調。「われわれの行動の詳細は明かせない」と明言を避けつつも、地上侵攻の可能性は否定しなかった。
一方、米国防総省のシン副報道官は25日の記者会見で、地上侵攻が差し迫っている状況ではないとの見方を示した。
イスラエル軍報道官は25日、レバノンに大規模空爆を開始した23日以降の3日間で、2000カ所以上を標的に攻撃を加えたことを明らかにした。