太陽活動、極大期入り=低緯度でもオーロラ観測―通信障害も・米NASAなど発表 2024年10月16日 06時19分

北海道積丹町で観測された赤いオーロラ=5月11日
北海道積丹町で観測された赤いオーロラ=5月11日

 【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)や米海洋大気局(NOAA)などは15日、太陽活動が「極大期」に入ったと発表した。今後1年程度は太陽活動が非常に活発な状態が続く見通しだ。低緯度の地域でもオーロラが観測できたり、通信障害が生じたりする可能性がある。
 当初は2025年7月ごろに極大期を迎えると予測されていたが、23年ごろから極大期に入っていたもようだ。太陽活動がいつピークを迎えるかは不明で、今後も観測を続ける。
 太陽活動は約11年ごとの周期の中で活発になったり、低調になったりする。NASAなどは太陽の黒点の数を追跡するなどして周期の進行を調べている。
 太陽が極大期に入ると、「地磁気の嵐(乱れ)」などを起こし、全地球測位システム(GPS)やラジオなど地球上の通信に障害が生じる可能性がある。通常は高緯度でしか観測できないオーロラが多くの地域で見られるようになる。宇宙飛行士が強い宇宙放射線にさらされるため、人類の月面再訪を目指すNASA主導の「アルテミス計画」にも影響を及ぼしかねないという。
 今年5月には大規模な太陽フレア(表面の爆発現象)が起き、過去20年間で最も強い地磁気の嵐が発生。日本各地でオーロラが観測された。今月に入ってからも大規模なフレアが発生し、再び低緯度の地域でオーロラが報告された。
 NASAの科学者は電話記者会見で「今後数カ月間は良い天体ショーを見ることができるかもしれない」と述べた。 

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米航空宇宙局(NASA)が公開した、2003年に太陽観測衛星(SOHO)がとらえたフレアと呼ばれる太陽表面の爆発現象の画像(EPA時事)
米航空宇宙局(NASA)が公開した、2003年に太陽観測衛星(SOHO)がとらえたフレアと呼ばれる太陽表面の爆発現象の画像(EPA時事)

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