ガザ人道状況の改善要求=対イスラエル、武器供与停止示唆―米 2024年10月16日 06時41分
【ワシントン時事】米国務省のミラー報道官は15日の記者会見で、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官が連名でイスラエル政府に対し、パレスチナ自治区ガザの人道状況の改善を求める書簡を送付したと明らかにした。進展がない場合、米国からの武器供与に影響を及ぼす可能性があると警告している。
書簡は13日付でイスラエルのガラント国防相とデルメル戦略問題相宛てに送られた。会見に先立ち、書簡の写しを入手した米ネットメディア「アクシオス」が内容を報道。ミラー氏は書簡の存在を認めた上で、ここ数カ月でガザへの人道支援が「ピーク時から50%も減っている」と強調し、支援を拡大するよう求めた。
アクシオスによると、書簡ではイスラエルに対し、援助物資を積んだトラックを1日最低350台ガザに入れるほか、ガザ北部での支援活動を容認することなど15項目に上る措置を要求。30日以内の改善を求め、応じない場合は関連法に基づく「影響」があると警告した。イスラエルへの武器供与停止などを示唆しているとみられる。
ミラー氏は期限を設けた理由について「実行するための適切な期間を与える」と説明。イスラエルはガザでの軍事作戦を再び強化しており、バイデン政権は孤立状態にあるとされるガザ北部の人道状況について懸念を深めている。