地下核施設に「直接的影響」=イラン攻撃でIAEA評価 2025年06月17日 08時29分

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=9日、オーストリア・ウィーン(EPA時事)
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長=9日、オーストリア・ウィーン(EPA時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)は17日、イラン中部ナタンズの核施設について、衛星画像の分析から、イスラエルの空爆による「地下の(ウラン)濃縮エリアへの直接的な影響」が示唆されたと発表した。グロッシ事務局長はこれに先立ち、地下にある濃縮用の遠心分離機が「深刻な被害を受けた」可能性が高いと説明していたが、被害の実態がより明確になり始めている。
 グロッシ氏は16日の英BBC放送のインタビューで、13日の空爆で地下に電力を送るインフラを含む地上部分が「完全に破壊された」と指摘。地下に収容されている遠心分離機は破壊されなかったが、電力の遮断によって損傷したようだと語っていた。
 この他、中部イスファハンの核施設ではウラン加工を行う建物など4棟が攻撃を受けた。フォルドゥの濃縮施設は被害が確認されていないという。 

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