米、対中半導体規制強化へ=製造装置の輸送で―報道 2025年06月21日 10時28分

ワシントンにあるホワイトハウス(EPA時事)
ワシントンにあるホワイトハウス(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は20日、トランプ米政権の高官が大手半導体メーカーに対し、中国で米国製の半導体製造装置を活用しやすくするための規制免除を撤回する意向を伝えていたと報じた。各社が中国の工場に製造装置を輸送する際に、米政府に毎回申請しなくても済む特例措置を取り消すもので、実質的な規制強化となる。
 WSJによると、商務省の担当者が今週、韓国のサムスン電子とSKハイニックス、台湾積体電路製造(TSMC)の3社に撤回の方針を通知した。中国に持ち込まれる重要技術に関する取り締まり強化の一環だと説明したという。
 報道を受け、ニューヨーク株式市場で半導体関連株が急落。実際に規制が強化されれば、米中の貿易を巡る緊張が再び高まるほか、米国と韓国や台湾との関係が悪化する恐れがある。半導体各社は製造装置を米国の代わりに日本や欧州で調達することも検討するとみられる。 

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