18日に米ウクライナ首脳会談=ゼレンスキー氏「3カ国協議」に期待 2025年08月16日 15時43分

【ワシントン時事】トランプ米大統領は16日、ウクライナのゼレンスキー大統領や欧州首脳らと電話会談し、15日に行った米ロ首脳会談の内容を説明したと明らかにした。これを受け、ゼレンスキー氏はワシントンで18日にトランプ氏と会談すると発表した。
トランプ氏は、米ロ会談が行われた米アラスカ州アンカレジからワシントンに戻る大統領専用機内で電話会談を実施。スターマー英首相、マクロン仏大統領、メルツ独首相らが参加した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、18日の会談には欧州首脳も招かれていると報じた。
ゼレンスキー氏は16日のビデオ演説で「トランプ氏が提案した(米ロとの)3カ国首脳会談開催を支持する。重要な問題は首脳レベルで協議できる」と表明。ウクライナが求める「安全の保証」には「欧州が参加することが重要だ」と強調した。
一方、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は、16日放送の政府系テレビで、3カ国首脳会談は時期尚早だという認識を示した。
15日のトランプ氏との会談結果を総括した後、プーチン大統領が提案した次回米ロ会談のモスクワ開催について検討すると説明。ゼレンスキー氏を交えた会談は「議題としてまだ取り上げられていない」と述べた。
トランプ氏は欧州首脳らとの電話会談後、SNSで「(ウクライナでの戦争終結の)最善の方法は停戦合意ではなく、和平合意へと直接進むことだと全員が判断した」と強調した。
プーチン氏はかねて戦争終結には「危機の根本原因」を取り除くべきだとして、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への非加盟などを確約する和平合意の締結を主張。これに対し、ゼレンスキー氏は交渉には「まず停戦合意が必要」と訴えており、トランプ氏の発言は、プーチン氏寄りと言えそうだ。