「最悪の攻撃」忘れず=ロンドン同時テロから20年―英 2025年07月06日 14時13分

同時多発テロのバス爆破現場=2005年7月、ロンドン(EPA時事)
同時多発テロのバス爆破現場=2005年7月、ロンドン(EPA時事)

 【ロンドン時事】ロンドンの地下鉄などが爆破され52人が死亡した同時多発テロから、7日で20年。事件は「英首都への史上最悪のテロ攻撃」(英メディア)として、社会に大きな衝撃をもたらした。メディアは記憶継承のため、節目に合わせて事件を検証する特番を放映。犠牲者の追悼行事も開かれる。
 2005年7月7日朝、通勤客らで混雑するロンドン地下鉄の3カ所で爆発が起き、多数が死傷。市内を走行中のバスも爆破され、市全域がパニックに陥った。
 後に、英国育ちのイスラム過激派の若者4人による自爆テロだったことが判明。01年9月に起きた米同時テロの記憶も鮮明に残る中での「ホームグロウン(国産)テロ」発生は、人々にさらなる衝撃を与えた。
 それから20年の歳月が過ぎ、事件の記憶は薄れつつある。地下鉄駅にもテロの痕跡は見られない。風化させまいと、メディアは事件を描いたドキュメンタリーを相次いで公開。ネットフリックスは今月配信のシリーズ「ロンドン同時爆破テロ:実行犯を追う」で、当時の当局者や被害者らへのインタビューを基に事件の背後に迫った。
 ロンドン市は7日、犠牲者の追悼式典を開催。遺族や救急当局者らが招かれる予定で、式典の模様はインターネットで生配信される。 

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