ふりかけアプリで健康管理=子ども向け、日本の漫画も―インドネシア 2025年08月04日 06時08分

拡大したふりかけのパッケージを手にポーズを取る「国際ふりかけ協議会」代表の松江慎太郎さん(右)=7月9日、ジャカルタ
拡大したふりかけのパッケージを手にポーズを取る「国際ふりかけ協議会」代表の松江慎太郎さん(右)=7月9日、ジャカルタ

 【ジャカルタ時事】ふりかけ発祥の地とされる熊本県の食品会社などで構成する「国際ふりかけ協議会」(熊本市)は、インドネシアの子どもたちの健康管理や学習に役立つアプリを年内にも本格稼働させる。同国のプラボウォ大統領が推進する「学校無料給食プログラム」に協力し、現地で委託生産したふりかけを西ジャワ州で無償提供。米が主食の同国でふりかけの普及につなげる狙いもある。
 アプリは、ふりかけのパッケージに印刷されているQRコードからダウンロード。子どもたちが身長や体重を入力したり、学習ドリルをクリアしたりすると日本の漫画などが読める仕組みだ。
 同協議会の松江慎太郎代表(48)は「測定値などは、こうした情報を把握し切れていない西ジャワ州政府に無償で提供し、ビッグデータとして子どもたちの健康管理に役立ててもらう。ドリルを解けば基礎学力も向上する」と説明する。インドネシア食糧庁の幹部は「今回の協力は多方面に好影響をもたらすだろう」と期待する。
 アプリに載せる漫画は日本のアマチュア漫画家の投稿作品から選び、現地人スタッフが翻訳。課金すれば全話を読むことができる。松江さんは「漫画家の卵たちにデビューの機会も提供できる」と胸を張る。
 アプリには、インドネシアの人材を求める日本企業からの求人広告も掲載し、マッチング事業を展開する。ふりかけはインドネシアの刑務所にも販売。東京大と協力し、カルシウムにいら立ちを抑える効果があるかどうかを調べるという。
 さらに複数の日本メーカーの協力を得て、毎日抽選でアプリ利用者にバイクをプレゼントする企画も予定。当選者にはヘルメット着用を宣言してもらうといい、松江さんは「交通事故死の減少にも貢献したい」と意欲を示した。 

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「国際ふりかけ協議会」代表の松江慎太郎さん=7月9日、ジャカルタ
「国際ふりかけ協議会」代表の松江慎太郎さん=7月9日、ジャカルタ

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