年末にかけ上昇 2025年08月04日 14時52分

大和証券シニアストラテジスト細井秀司氏
 日経平均株価は年末にかけて上昇すると予想する。米国が日本からの輸入品に対して課す関税率は、当初想定より下げられることが決まった。このため、アナリストによる企業業績予想の上振れが期待でき、1株当たり利益(EPS)が上がれば株高となりそうだ。
 しかし、高関税の悪影響が日本経済にとって皆無とは考えられず、上値は重い。企業自身による業績見通し修正は中間決算の発表まで待たねばならない。日銀が開示した今年度の実質GDP(国内総生産)成長率見通しも鈍い。
 注目は関税率が引き下げられる自動車セクターだ。足元の自動車輸出台数は堅調だ。これまで関税を自社で実質的に負担していたメーカーは、税率が下がることで利益が増える。利益が増えれば来年の賃上げ期待も高まる。ただ、米経済の成長率が下がり、販売台数が下落する可能性もある。今後も販売台数が堅調に推移するかが注目される。

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