4月の実質賃金減少、25カ月連続=0.7%減、賃上げで下げ幅は縮小 2024年06月05日 08時37分

東京都内の横断歩道を渡る通勤客ら(EPA時事、資料写真)
東京都内の横断歩道を渡る通勤客ら(EPA時事、資料写真)

 厚生労働省が5日発表した4月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、現金給与総額(名目賃金)に物価の変動を反映させた実質賃金は前年同月比0.7%減となった。減少は25カ月連続で、過去最長を更新。2024年春闘の賃上げ結果が反映され始めたものの、物価上昇が名目賃金の伸びを上回り、依然マイナス圏から抜け出せていない。
 減少率は前月と比べると1.4ポイント縮小し、22年12月以来、1年4カ月ぶりの小さい幅となった。消費者物価指数は2.9%上昇したが、春闘の賃上げが顕在化し、基本給と残業代などを合わせた現金給与総額が労働者1人当たり平均で2.1%増加。このうち基本給を中心とする「所定内給与」が2.3%増と、1994年10月以来29年半ぶりの高い伸びを記録したことが縮小に寄与した。 

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