〔東京外為〕ドル、147円台半ば=参院選受けた円買いで下落(22日午前9時) 2025年07月22日 09時10分
22日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、参院選の結果を受けた円買い戻しで1ドル=147円台半ばに下落している。与党は苦戦したものの、想定以上の敗北が回避され、円買い戻しが広がった。午前9時現在、147円40~42銭と前週末(午後5時、148円76~77銭)比1円36銭の大幅ドル安・円高。
前週末の海外市場では、米国時間は日本の参院選を控えて様子見ムードが広がる中、終盤は148円台後半で推移した。日本が祝日となった前日の海外市場では、参院選で与党が想定以上に議席を減らすことが回避され、円は買い戻しが優勢となり、アジア時間から欧米時間にかけてドル円は下落基調をたどった。米国とEU間の関税交渉の行方に不透明感も広がったこともドル円を圧迫。米国時間の終盤は147円30銭台に下げた。
連休明け東京時間の早朝はやや買い戻しが入り、147円40銭台で推移している。参院選をめぐっては、「与党が大敗して財政支出に積極的な政権に交替。同様に財政支出に積極的な野党と連立すれば、財政バラマキへの懸念からトリプル安が進行する」(外資系運用会社)と懸念された。実際にはさほどの敗北とはならず、石破政権も存続するため、円買い戻しとなった。
目先は「いったん円の買い戻しも一巡して、147円台前半から半ばで様子見となるのではないか」(大手邦銀)とみられる。また、「選挙前からかなり下げたこともあり、ドル円は押し目買い入りやすいだろう」(FX業者)という。このほか、「日米貿易交渉を見極める必要があり、積極的には動きにくい」(先の大手邦銀)との声も聞かれる。
ユーロも対円は下落。対ドルは上昇。午前9時現在、1ユーロ=172円38~40銭(前週末午後5時、173円01~04銭)、対ドルでは1.1694~1694ドル(同1.1628~1629ドル)。