アゼルバイジャン奪還のダム視察=不時着前にイラン大統領 2024年05月20日 08時39分

19日、国境地帯でダム完成を受けて会談するイランのライシ大統領(左)とアゼルバイジャンのアリエフ大統領=イラン大統領府提供(AFP時事)
19日、国境地帯でダム完成を受けて会談するイランのライシ大統領(左)とアゼルバイジャンのアリエフ大統領=イラン大統領府提供(AFP時事)

 イランのライシ大統領は19日、搭乗するヘリコプターが不時着する前、旧ソ連構成国アゼルバイジャンとの国境地帯のダムを視察するとともに、水力発電所の完成式に出席していた。国境の北側は、係争地ナゴルノカラバフを拠点としたアルメニア系勢力が長らく支配。ここを2020年にアゼルバイジャンが奪還したことで加速した事業だった。
 水力発電所は、国境を流れるアラス川をせき止めたダム2カ所にある。事業はソ連時代に始動していたが、ナゴルノカラバフ紛争のあおりでアルメニア側が占領し、国境の南側からイランが整備を進めてきた。
 インタファクス通信などによると、アゼルバイジャンのアリエフ大統領は完成式で「イランとの関係は地域安定化の重要な要素」と強調。ライシ師は「両国の協力を面白く思わない国があるかもしれないが、関係ない」と応じた。この後、首都テヘランへの帰路にヘリが不時着。アリエフ氏は「友好的に別れた後のニュースで大変憂慮している」と述べた。 

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