ガザ統治の「政治戦略」策定を=イスラエル首相と会談―米高官 2024年05月20日 14時15分
【カイロ時事】サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は19日、エルサレムでイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。サリバン氏は、将来のパレスチナ自治区ガザの統治に向けた「政治戦略」を策定すべきだと強調した。ホワイトハウスが発表した。
ネタニヤフ氏は、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘終結を見越したガザ統治の明確なビジョンを示さず、ガザ北部でハマスの再編を許したと批判されている。サリバン氏は「ハマス壊滅と人質の奪還、そしてガザのより良い未来を実現する政治戦略と、軍事作戦を結び付ける必要性」に言及した。ガザの安定には戦後処理構想を練ることが不可欠だと訴える狙いがあったもようだ。
サリバン氏はハネグビ国家安全保障顧問やデルメル戦略問題相とも会談。戦闘による民間人の犠牲者を最小限にとどめる方策を話し合ったほか、ネタニヤフ氏が固執するガザ最南部ラファへの本格的地上侵攻について、バイデン米大統領の「一貫した立場」を改めて伝えた。反対の方針を示したとみられる。