逮捕状請求「歴史的暴挙」=ラファ地上戦の代替案を提示―イスラエル首相 2024年05月21日 06時43分
【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は20日、ビデオ演説で、国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)のカーン主任検察官が戦争犯罪などの疑いで、イスラム組織ハマス指導部と並んで自身とガラント国防相に対する逮捕状を請求したことを「歴史的暴挙で、(ICCにとって)永遠に続く恥だ」と非難した。ネタニヤフ氏は「このもくろみは完全に失敗する」と断言した。
ネタニヤフ氏は、イスラエルはテロ組織との正当な戦争を行っているとして、請求が「イスラエルの自衛権を否定する試みだ」と訴えた。
一方、ガラント氏は同日、商都テルアビブでサリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した。両者はハマス最後の主要拠点と見なすパレスチナ自治区ガザ最南部ラファでの地上作戦について話し合った。
ロイター通信は、ガラント氏がラファでの作戦拡大について言及したと報じた。ホワイトハウスによると、ガラント氏はラファでの「代替案」を説明。サリバン氏は本格侵攻の自制を求める米国の立場を改めて伝えた。
イスラエルメディア「タイムズ・オブ・イスラエル」は、軍の推計でこれまでに住民約95万人がラファから退避したと報じた。ただ、30万~40万人がラファに留まっており、その多くが西部の海岸付近に集中しているという。同メディアはまた、軍はハマスがロケット弾の製造能力を失ったとみていると伝えた。