ロシア提出の宇宙決議案を否決=米「核搭載衛星を開発」と批判―国連 2024年05月21日 07時33分
【ニューヨーク時事】国連安保理(15カ国)は20日、宇宙空間にいかなる兵器も配備しないよう求めるロシア提出の決議案を否決した。賛成が、採択に必要な9カ国を下回る7カ国にとどまった。日米など7カ国が反対、スイスが棄権した。
ウッド米国連代理大使は採決前の演説で、米政府は、ロシアが16日に打ち上げた人工衛星を「他の衛星を攻撃できる宇宙兵器だろうと評価している」と指摘。その上で、この日の採決で「核兵器を搭載する新型衛星の開発から世界の関心をそらそうとしている」と批判した。
これに対し、ロシアのネベンジャ国連大使は「何を言っているのかよく理解できなかった」と述べた。中国やアルジェリア、エクアドルなどが賛成に回った。
日米は4月、宇宙空間への核兵器設置禁止を再確認する決議案を安保理に提出。ロシアはこれに拒否権を行使すると同時に、独自の決議案を提案すると表明していた。