中ロ連携への懸念共有=インド太平洋4カ国と協力協議―NATO国防相会合 2024年10月18日 07時30分
【ブリュッセル時事】2日間の日程でブリュッセルで開幕した北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は初日の17日、日本を含むインド太平洋地域のパートナー4カ国と討議を行った。参加各国は、ウクライナに侵攻するロシアと中国との連携に対する懸念を共有した。国防相会合に4カ国が出席したのは初めて。
NATOのルッテ事務総長は会合後の記者会見で「協力深化の明らかな証左だ」とインド太平洋地域からの参加を歓迎し、ウクライナ支援に加え、防衛産業間の協力や偽情報対策などについて話し合ったと説明した。中国に関しては「欧州最大の紛争を支援し続ければ、中国の利益や評価に影響が及ぶことは避けられない」と改めてけん制した。
日本から出席した中谷元防衛相は会合の席上、中ロのほか、ロシアと北朝鮮の協力は「深刻に憂慮すべきものだ」と強調。ウクライナに自衛隊車両を提供する計画も明らかにした。
会合後、中谷氏は記者団に「同志国との連携を強化しつつ、中国軍やロシアの動向を注視したい」と語った。NATOとの関係拡大に関しては、サイバーや宇宙をはじめとする幅広い分野で専門家の交流などを「着実に推進していく」と述べた。