シンワル氏、奇襲前日に地下へ=「潜伏先の部屋」も公開―イスラエル 2024年10月20日 07時30分
【イスタンブール時事】イスラエル軍は19日、殺害されたイスラム組織ハマス最高指導者シンワル氏が昨年10月7日のイスラエル奇襲の前日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで地下トンネルへ逃れる際に撮影されたとする動画を公開した。シンワル氏が家族とみられる男女の子供3人と女性1人と共に移動している様子が記録されている。動画は数カ月前に発見されたという。
映像では、シンワル氏が細いトンネル内を何度も行き来し、身の回り品や寝具のような物を次々と運び込んでいる。動画は昨年10月6日深夜から7日未明にかけて撮影され、公開された映像の最後の時刻は7日午前1時32分すぎ。奇襲はその約5時間後の同日午前6時半ごろに始まった。
イスラエル軍は、シンワル氏がガザ最南部ラファで潜伏していたとする地下の部屋の写真も公開した。壁には液晶テレビが掛けられ、数台の扇風機やテーブル、椅子やベッドなどが置かれていた。軍報道官は「ガザの住民には持てないぜいたく品で、住民より自分自身を優先していた」と批判した。
軍はさらに、ラファでシンワル氏が逃げ込んだ建物に戦車による砲撃が加えられ、建物が大破した瞬間の動画も公表した。軍報道官によると、シンワル氏は今月16日の作戦で殺害された。頭部への銃撃が致命傷になったとされる。