イスラエル極右2閣僚に制裁=「暴力扇動」と非難―英など5カ国 2025年06月11日 05時42分

イスラエルのベングビール国家治安相(右)とスモトリッチ財務相(AFP時事)
イスラエルのベングビール国家治安相(右)とスモトリッチ財務相(AFP時事)

 【ロンドン、ワシントン時事】英国など5カ国は10日、「パレスチナ人への暴力の扇動を繰り返している」として、イスラエルのベングビール国家治安相とスモトリッチ財務相に制裁を科した。英政府が共同声明を発表した。両氏は極右の対パレスチナ強硬派で、イスラエルの軍事行動が続くパレスチナ自治区ガザの「完全破壊」を主張している。
 5カ国は英国とカナダ、ノルウェー、オーストラリア、ニュージーランド。両氏はこれらの国々への渡航が禁止され、金融取引もできなくなる。ラミー英外相は「パレスチナ人への深刻な人権侵害は受け入れられない。われわれは行動を起こし、責任を負わせる」と強調した。
 これに対し、イスラエルの「後ろ盾」である米国のルビオ国務長官は声明を出し、5カ国の制裁は「停戦実現や人質の帰還、戦争終結に向けた米主導の取り組みを後押しするものではない」と非難。イスラエルとイスラム組織ハマスを同列視すべきではないと主張し、撤回を求めた。 

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