海自機が「偵察」と非難=異常接近で中国外務省 2025年06月12日 15時34分

中国外務省=北京(AFP時事)
中国外務省=北京(AFP時事)

 【北京時事】中国軍機による海上自衛隊機への異常接近を巡り、中国外務省の林剣副報道局長は12日の記者会見で、日本側の「偵察」が原因だと非難した。
 林氏は、海上自衛隊の艦艇や航空機が「中国の正当な軍事活動に対し、近づいて偵察したことがリスクの根源だ」と主張。日本側に「危険な行為」をやめるよう求めた。中国軍の西太平洋上での活動については、「国際法に完全に合致している」と従来の説明を繰り返した。
 中国海軍の報道官は10日、空母「遼寧」と「山東」が西太平洋で訓練を実施したと発表。遠海防衛、統合作戦能力を検証したとしている。中国空母2隻の活動が太平洋で同時に確認されたのは初めて。
 中国海軍は最近、活動範囲を拡大しており、関係国との摩擦も強まっている。今年2月には、オーストラリア東部沖や豪州とニュージーランドの間のタスマン海で演習を実施。実弾射撃の警告が直前だったため民間航空機が迂回(うかい)飛行を余儀なくされ、両国政府が中国側を強く非難した。 

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