ガザ「封鎖」解除要求決議=日英仏独など149カ国賛成―国連総会 2025年06月13日 08時53分

国連総会の議場のスクリーンに表示された投票結果=12日、米ニューヨークの国連本部(AFP時事)
国連総会の議場のスクリーンに表示された投票結果=12日、米ニューヨークの国連本部(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】国連総会は12日、緊急特別会合を開き、物資不足が深刻化するパレスチナ自治区ガザの「封鎖措置」を直ちに解除するようイスラエルに求める決議を日英仏独など149カ国の賛成多数で採択した。反対は米国やイスラエルなど12カ国にとどまり、両国の国際的孤立が浮き彫りとなった。
 決議は「即時かつ無条件の恒久停戦」を要求。「飢餓を戦争の手段として利用すること」を強く非難した。その上でイスラエルを名指しし、全ての検問所の開放とガザ全域への支援拡充を求め、イスラム組織ハマスには人質の解放を要求した。
 イスラエルはガザへの物資搬入や配給を厳しく制限している。この制限の撤廃を求める安保理決議案が4日に米国の拒否権行使で廃案となったことを受け、アラブ諸国などが特別会合の開催を要請した。総会決議には法的拘束力はないが、賛成多数を得ることで国際世論としてイスラエルに圧力をかける狙いがある。
 パレスチナのマンスール国連大使は採決に先立ち「きょうのあなたの行動で、何人の子どもが命を落とすかが決まる」と述べ、賛成票を投じるよう訴えた。これに対し、イスラエルのダノン国連大使は、同国は十分な人道支援を行っていると主張。「決議は真実を反映していない」と反発した。 

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