全米1500カ所で政権抗議デモ、衝突も=「王はいらぬ」「トランプは去れ」 2025年06月15日 14時54分

「王はいらない」「トランプ(米大統領)は去れ」。トランプ政権が軍事パレードを開催した14日、全米1500カ所超で抗議デモが行われた。1月の就任以降、移民取り締まりや司法の軽視など、権力を肥大化させる現政権に対し、参加者は街頭を練り歩いて抵抗の意思を表明。一部では警官隊との衝突も発生した。
「軍事パレードで力を誇示しようとしている。本当の力を示しているのはわれらだ」。東部ニューヨーク中心部マンハッタンで、デモ主催者は語り掛けた。降りしきる雨の中、米メディアによると5万人が集結。参加したジェイソン・カルジックさん(48)は、トランプ氏が「憲法に従わず、民主主義を破壊している」と批判した。
西部サンフランシスコでも人々が「移民は歓迎だ。トランプは去れ」とシュプレヒコールを上げた。中米出身で、米市民権を得て移民支援に携わる男性(26)は「政権は権威主義から逃れてきた人々を助けようとしない。富裕層だけが民ではない」と反発した。
共和党の牙城である南部テキサス州のヒューストンには千人規模の人が集結。元弁護士のジョージアさん(68)は「ファシストの国を望まない」として参加。建設会社で働くダニエルさん(67)は「中間選挙で民主党が勝つまで声を上げ続ける」と話した。
6日から移民検挙への抗議活動が激化したロサンゼルスでは、一部で警官に石を投げ付けるといった事案が発生。5日連続で繁華街には夜間外出禁止令が出されており、当局との小競り合いも生じた。(ニューヨーク、サンフランシスコ、ヒューストン時事)。
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