3隻目空母、近く就役か=国営メディア報道―中国 2025年06月16日 16時56分

1回目の試験航海に出る中国軍の空母「福建」=2024年5月、中国・上海(同軍のウェブサイトより・時事)
1回目の試験航海に出る中国軍の空母「福建」=2024年5月、中国・上海(同軍のウェブサイトより・時事)

 【北京時事】中国軍の3隻目の空母「福建」が、近く就役するとの見方が強まっている。17日に進水から3年を迎えるのに合わせ、国営メディアは「空母3隻時代が間もなく到来する」と報道。就役に向けた準備は最終段階を迎えているとみられる。
 中国国営中央テレビは14日の軍事専門番組で、「福建の試験航海は計画通り進んでいる」と就役が近いことを示唆。専門家の話として、「空母3隻体制の完成で海洋の防御能力が全面的に向上する」と伝えた。
 福建は2022年6月に進水し、24年5月に1回目の試験航海を実施した。満載排水量は約8万トンで、通常動力で推進。中国の空母として初めて電磁カタパルトを搭載する。
 配備済みの空母「遼寧」「山東」の2隻はそり上がった甲板から艦載機が発艦する「スキージャンプ式」だが、電磁カタパルトは艦載機を効率的に射出でき、攻撃・防御能力が大幅に向上するとされる。今年5月には8回目の試験航海を行い、電磁カタパルトでの艦載機の発艦試験を重ねたとみられる。
 中国のSNSには、港に停泊した福建の艦橋に作業用の足場が組まれた画像が出回っている。艦の番号の塗装が行われる可能性があり、8月1日の軍の創設記念日や9月3日の「抗日戦争勝利80周年」などに合わせて就役するとの観測も出ている。 

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