17.5万人が政権批判デモ=内相「全封鎖は失敗」―フランス 2025年09月11日 07時34分

10日、パリで、炎上する飲食店周辺に展開する警官ら(EPA時事)
10日、パリで、炎上する飲食店周辺に展開する警官ら(EPA時事)

 【パリ時事】フランスのマクロン政権を批判する学生や若者、労組関係者らが10日、SNS発の「全封鎖」の呼び掛けに応じ、全土でデモを行った。AFP通信が伝えた内務省集計では約17万5000人が参加。大部分は平和的な行進や集会だったが、一部は放火、道路封鎖、警官との小競り合いを繰り広げた。
 マクロン大統領は9日、バイル内閣の総辞職を受けてルコルニュ新首相を任命したばかりで、当局は8万人態勢で警備に当たった。ゼネストの事態も懸念されたが、経済活動に大きな混乱はなく、ルタイヨー内相は「国を封鎖しようとした者たちの失敗」を宣言した。
 首都パリでは飲食店に火が放たれ、一時騒然とした。観光名所のルーブル美術館は安全のため部分閉鎖、オルセー美術館は休館となった。「ブラックブロック」と呼ばれる黒装束の無政府主義者集団はデモに乗じて破壊活動を行った。全国で450人超が拘束された。 

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